東京都羽村市・小笠原さん【OMの町角】
2007年1月築
人が、みんなに支えられて生きているように、
家も、周囲の環境に支えられながら、
町並みをかたちづくっていきます。
設計ファイル
デッキや緑で緩やかに繋がった4区画。町並みの形成にも貢献。

1階、2階ともワンルームタイプの空間を二層に重ね、リビングに階段を配置した小笠原さんの家。子どもさんが2人いるので、2階は将来必要があれば区切ることができるよう配慮されています。オープンな空間のため、「こもる」場所がなく、自然に家族が円満に暮らせるよう、お互いに気遣うようになったといいます。
突き当たりになっている南西の道路に面した4区画の「OMの町角」は、4軒とも道路に面した部分に駐車場と和室を配していますが、開口部については各棟で少し位置をずらして、プライバシーの確保に配慮しています。
室内の間取りはセミオーダーで、各家とも全く違った表情となっていますが、外観からもそれぞれの家の個性が表れた仕上がりになっています。
各家の境界は塀で仕切るのではなく、デッキや庭などの緑を置くことで緩やかな繋がりを見せていて、4棟全体のまとまりを見せています。また、道路側にシンボルツリーを植えて町並みの形成にも貢献しています。
建物概要
- フォルクスA
- 敷地面積:133m2
- 延床面積:105m2(1F:61m2、2F:44m2)

東京都羽村市・小笠原さんの家平面図(クリックで拡大:84KB)
【左】風向、視線、共有の緑など全体の町並みを考慮して造られた「OMの町角」。
【右】緑で繋がった緩やかな境界は家族同士の交流にも役立っている。
家づくりと暮らし
OMという価値観の共有を仲立ちに生まれるコミュニケーション。
「自分の家に愛着を持つのは当然のことだけど、ここはお隣さんの家まで愛着を持ってしまうよね」
「そうそう、まるで自分の家みたいな感じがしてね」
「子どもも知らないうちにお隣さんにいたりして、自由に行き来しているものね」
家族の個性が光る「OMの町角」。各家のシンボルツリーも町並みの形成を担う。
東京都羽村市の住宅地にある、OMソーラーの家4棟が並ぶ「OMの町角」。
小さな子どもさんとご夫妻という家族構成の小笠原さんと村木さん、そして熟年ご夫婦の佐藤さん、松下さんの4家族が、ここ「OMの町角」で暮らしています。
土地を分譲し、施主が決まってからフォルクスAをベースとしたセミオーダーの家を建てる「OMの町角」。4区画に建てられた4家族のOMの家は、それぞれの個性を発揮しながらも、境界を塀ではなくデッキや植栽を配置して緩やかな繋がりを持たせ、4棟全体がまとまりのあるひとつの風景になっています。
OMソーラーという環境と共生する家の居心地の良さを追及するだけでなく、その家を含めた町角としての風景を意図した「OMの町角」。お住まいになっている4家族の中の小笠原さんは、この「OMの町角」との出会いについて次のようにお話しをしてくれました。
1階は奥(道路側)に和室を配したワンルームタイプの空間。
「家を建てようと土地探しをしていた時に、目星を付けていた土地が『OMの町角』として分譲されていることを知り、興味を惹かれて分譲主の工務店を訪れました」
そして工務店から渡された資料を見て、小笠原さんはOMソーラーの家が「理想としていた家」そのものだったことを知ります。
「家を建てようと思い始めてから、不動産業者を伴ってあちこちの土地を見ましたし、展示場にも足を運びましたけど、なかなか納得のいくものがなくて決めかねていたんです。そんな時たまたま「OMの町角」と出会い、初めてOMソーラーのことを知ったのですが、それがなかったらOMの存在すら知らなかったかもしれません。(OMを扱っている)地域の工務店の情報って、なかなかこちらに届いてこないんですよね。今回の偶然の出会いは、本当にラッキーだったとしか言いようがありません。」
自分の家だけでなく、お隣さんの家まで愛着を感じるんです。
子どもたちはご近所の目にも見守られながら育っていく。
余分なものを削ぎ落としたシンプルなフォルクスAを知ってからは、「装飾がいかに不必要なのものかがよく分かった」と言う小笠原さん。
素地仕上げで金具まで見せているその正直さは、「かえって信頼感を生んだ」といい、太陽と風、自然のエネルギーを活かした家であることも、「機械が強制的に作り出す室内環境が苦手だった自分達の生活スタイルにぴったり」と、まさに理想の家がそこにあったというのです。
とはいえOMは想定外だったため、予算は少しオーバー気味。「でも、セミオーダーと言ってもほとんどこちらの要望に応えてもらえるし、丈夫な構造なので長い使用に耐えられる。その上将来の変化に応えてくれる柔軟性があることを考えたら、決して高い買物ではないし、何よりOMを知ってからはもう他の家は考えられなくなってしまった」と、気持ちを固めた小笠原さん。
隣家との境に設けられたデッキ。緩やかな繋がりを持たせている。
「佐藤さんがいちばん早く入居したから、分からないことがあったら佐藤さんに聞こうと思っていたら、『僕もまだ勉強中でよく分かっていないんだ』なんて言われちゃったよね」
「でもなんだかんだ言っても、ここはこうしたらなんてみんなで情報交換しているよね」
「仕事から帰るのが同じぐらいの時間になるから、会うと家の前で立ち話しているものね」
「そうそう、今日はお湯採れたとか、何度だったとか、結構盛り上がるね」
分譲主である工務店は、入居を前にして住民同士の交流を意図して勉強会を開きました。そこでお互いの家族構成などを紹介しあった4家族は、OMの家を選択したという価値観を共有しているだけに、すぐに以前から知り合だったように打ち解けることができたといいます。今では誘い合って一緒に食事に出かけることもあるのだとか。
セミオーダーとはいえ4家族それぞれの個性が家の表情として発揮されている「OMの町角」。「ベースは共通のはずなのに、驚くほど個性が表れていて、へえ、こんなふうにもできるんだなんて、お互いによその家のことが興味津々。『町角』以外のお宅だと、いくら仲良くなっても2階まで上がりこむことはないけど、ここ(OMの町角)は『お宅はどうなっているの』なんてどんどん上がりこんじゃうよね」と笑い合う皆さん。
踏み台に乗って台所仕事のお手伝いをするのが大好き。
庭で育ったキュウリを収穫。格別な味がする。
変わることなく恵みをもたらし続ける太陽と風に支えられ、経年変化の美しい家で暮らし、価値観を共有できる隣人と心を通わせながら、家づくりを出発点とした町角づくりがスタートしました。家づくりをゴールとするのではなく、そこから「ともに生きる暮らし」を育むことが、愛着を育て、町づくりから未来へと繋がっていきます。
OMソーラーという共通項を仲立ちとした4家族の仲の良さは、みんな揃っての撮影が終了した後も、炎天の下、おしゃべりが途切れることなく続いていたことからも窺えます。「遠くの親戚より近くの他人、だよね」。そんな懐かしい諺も蘇らせて、新しい町角風景の誕生です。

















